美容栄養学の専門家*池上淳子の深堀り情報ブログ

美容栄養学の専門家、池上淳子のブログです。管理栄養士、美容食インストラクター、美容栄養学専門士 多くの方の健康増進、美容、食生活に役立つ情報をお届けします。

食事と病気の関係性

食べ過ぎによる疾病リスク

食べ過ぎで、エネルギーの摂取過剰となり体脂肪の合成、蓄積が進み、肥満になる。特に腹空内脂肪蓄積型肥満では門脈(腸から肝臓へ伸びている静脈で腸から吸収された栄養が通るところ)周辺に脂肪が蓄積する。すると、膵臓から分泌されるインスリンの作用が低下するインス リン抵抗性が出現し、2型糖尿病を発生しやすくする。その一方で、インスリン抵抗性の代償として高インスリン血症が起こり、インスリンの作用によって様々な生活習慣病が発症する。例えばナトリウムの腎臓での再吸収を促進したり、インスリン自体が血管壁細胞の増殖を促進し、肥厚、内腔の狭窄をもたらし、高血圧症を引き起こす。エネルギーの過剰摂取と高インスリン血症により、中性脂肪コレステロールの合成が亢進し、脂質異常症を発症させることにもなる。 過食により肝臓での中性脂肪やアポ蛋白の合成が促進されると、VLDLの流出が促進されるが、この際に、アポ蛋白の供給量が不足すると中性脂肪が蓄積して肝臓内に脂肪滴が出現して脂肪肝も形成される。

食の欧米化による疾病リスク

戦後から今日まで、日本人は欧米食の影響を強く受け、米の摂取を減少させ、副食を増加させてきた。その 結果、脂質、動物性脂質、動物性タンパク質が増大し、炭水化物や食物繊維等の摂取量が減少した。これらは、戦前、戦後にみられたタンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルの不足を解決するために有効であった。ところが、近年見られるような極端な欧米化は、肥満、脂質異常症、糖尿病、動脈硬化、大腸ガン、便秘症等の生活習慣病の誘因となったのである。 特に脂質の過剰摂取は、脂質異常症動脈硬化の発症に関与している事が多くの調査、研究により明らか にされている。

サラダ油はご注意!

脂質異常症には、様々なタイプがあり、日ごろの食事が油料理や脂身のついた肉、バターなどを好んで食べていると起こるものやコレステロールの増加によりみられるものなど様々である。コレステロール飽和脂肪酸トランス脂肪酸の摂り過ぎが血清コレステロール値を上昇させ、植物油の多い不飽和脂肪酸コレステロール値を低下させる作用があると言われており、今でも植物油を増加することが推奨されていたりする。しかし植物油を増やすことが循環器系疾患の予防に有効ではないことも分かってきている。サラダ油に多いリノール酸は摂り過ぎると、HDL-コレステロールを低くする働きがあり、動脈硬化のリスクを高める。但し、オリーブオイルなどに多いオレイン酸は血清コレステロール値の低下作用があり、HDL-コレステロール値は低下させない。

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