朝は太りにくい時間帯、好きなものを食べるチャンス!!
ヒトは分けて食べる動物
動物により、食べ方はそれぞれ異なる。例えばライオンは1日1食をまとめ食いする。ヒトは1日に何回も分けて食事を摂る。ヒトがライオンのように1日1食でまとめ食いをすると、様々な不具合が生じる
1日1食で肥満や病気になる
1日1食のまとめ食いをすると、肝臓及び脂肪組織での脂肪酸をつくる酵素活性が上昇し、肝臓での中性脂肪やコレステロール合成が増大する。つまり、1日に摂るエネルギー量が同じであっても、食事回数が少なくなるほど体脂肪の蓄積が増加し、肥満を引き起こす。血清コレステロールや中性脂肪が高くなり、生活習慣病を引き起こす要因となる。
朝食欠食によるエネルギー、栄養不足
朝食欠食は脳や神経系へのエネルギー補給にも問題である。1日の基礎代謝のエネルギー代謝量は、脳や肝臓がそれぞれ20%程度になっており、多量にエネルギーを消費する器官である。特に脳はエネルギー源としてブドウ糖を優先して使用する。糖質は、グリコーゲンとして筋肉と肝臓に貯蔵しているが、肝臓に貯蔵される量は約400gと少ない。その為にヒトは1日に3回に分けて食べることで、血糖を保ってこれらの臓器にブドウ糖を供給し続けている。朝食欠食をすると午前中の血糖が上がらず、脳や神経系へのエネルギー供給が不十分になる。 午前中のエネルギー補給だけではなく、他の栄養素の補給も困難となり、体調が悪く不定愁訴が多くなる。
朝食は好きなものを食べるチャンスの時間
また脂肪の代謝には副腎皮質ホルモンであるコルチゾールの分泌が関わっている。コルチゾールは朝に多く、夜間に低く分泌される。つまり朝食は多く食べ過ぎても太りにくいが、夜は太りやすくなるということである。しかし、朝食欠食者は非常に多い。その理由は様々で、時間が無い、面倒くさい、長年の習慣などがあるが、お腹が空かないという事も良く言われている。生活リズムの乱れで、夕食に大量に食べ過ぎていたり、夜食を食べたりすることで、朝にキチンと空腹感をもつことができない場合が多い。