美容栄養学の専門家*池上淳子の深堀り情報ブログ

美容栄養学の専門家、池上淳子のブログです。管理栄養士、美容食インストラクター、美容栄養学専門士 多くの方の健康増進、美容、食生活に役立つ情報をお届けします。

アメリカの肥満者の増加にはある政策があった

 

はじめに

興味深い内容である

アメリカでの調査

1960年初めの頃のアメリカ人のBMI30以上の肥満者なんと13%

ところが、1980年頃から増加が始まり、9929%200335%と右肩上がりになっている
これには、国を挙げてのある政策が関係している

 

心筋梗塞対策

 

70年代から80年代、アメリカで深刻化していた心筋梗塞の増加

そこで、国を挙げて心筋梗塞対策を大々的に実施した

ローファット、ローコレステロールなど飽和脂肪酸の摂取を減らすためにローファット食品を進めた
☆ローファット:低脂肪

 

ローファットミルク、ローファットヨーグルト、ノーファットシリアルなどの商品がスーパーに並ぶ
ところが、ローファット商品というのは美味しさが乏しい
脂質というのはコクがあり、旨味があり美味しいものなのだ

そこで、ローファットでも美味しく食べる為に、甘さの増した商品が多くなった
つまり低脂肪にして高糖質にする
そうする事で、低脂肪でも美味しく食べやすくなる、というものである

つまり、ローファットシリアルにチョコレートがたっぷりコーティングされた

心筋梗塞対策の成果て

 

国の政策は順調で、上手くいった

心筋梗塞は減少したのだ

 

ところが・・肥満と糖尿病という新たな難題を受けることになる

肥満者、糖尿病患者が一気に増加し、万延した

ソフトドリンクなどのシロップは、2000アメリカ人一人当たり毎日92gを消費、甘味料全体の4割以上を占めている

何かを得れば何かを失う 

 

この事から、

脂質、とくに飽和脂肪酸トランス脂肪酸を食べ過ぎると心筋梗塞のリスクが上がる

糖質、精製された炭水化物や異性化糖の過剰摂取で糖尿病と肥満のリスクが上がる

 

少し話は変わるが、先日、スーパーでマヨネーズを買おうと思った
コレステロールゼロ、カロリーハーフetcなどマヨネーズは「太る」「体に悪い」などのイメージからか、企業努力で様々な種類のマヨネーズが売られている
さて・・何を買おうか・・
裏の成分を色々見てみる
マヨネーズは油+卵+酢 で作られている
コレステロールが低いと謳う商品は卵量が少ない
カロリーが低いと謳う商品は油が少ない
でもマヨネーズは油と卵が無いと作られないし、美味しくない
油も卵も旨味があり、コクがある
それらの食材が無いという事は・・つまり、それに代わる添加物が山ほど入っているということである
どうやってトロっとした食感を出すのか、どうやってコクのある美味しさを出すのか


結果・・どれも買う気が失せた
マヨネーズ本来の美味しさが消えているような気がするからだ
カタカナの添加物がずらーっと並んでいるのを見て嫌気がさした
色々なメーカーがあり、出来るだけ添加物を入れていないこだわりのマヨネーズが売っていた

値段は大手マヨネーズ業者の2~3倍
材料を見ると、確かにシンプルで油と卵と酢と食塩のみだった
賞味期限をみた
たった3ヶ月
あぁ無理・・
マヨネーズを多量に使わない為、買ったら半年以上冷蔵庫に入る事になるからだ
廃棄になるのが目に見えた

高いのにもったいない


結局・・一番シンプルなマヨネーズにした
カロリーは高いかもしれない
コレステロールは高いかもしれない
けれど、結局シンプルで少し保存料が使用されているだけなのだ
保存料が入っているおかげで、食品は腐らず長期間、安全に保存ができる

 これは、マヨネーズだけに限らず、多くのトクホや健康食品にいえること
何かを得る為に何かを失う
何かを得る為に無駄に不必要なものを摂る
・・だからこそ、シンプルが一番

肥満者を作り出す習慣

 

○朝食を摂らないと太る

○ソフトドリンク(カロリー有無関わらず)を飲むと太る

○早食いは太る

→それぞれの理由やメカニズムはあるが、こういった習慣のある人は、食事バランスが悪い、お菓子や油ものが多い、夜更かししている、運動習慣がないなど、肥満や病気を招きやすい生活習慣、食習慣になっている可能性が高い

 

先ほどのアメリカの例からみて、実は肥満は「家庭の収入が低い層程、肥満の割合が高い」と言われている
肥満は贅沢病ではなく、貧困層の病気とも言われている
簡単に安くて手に入るものは当然便利だけど、口に入れる前に一旦立ち止まってみよう

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